お灸って効くと思うけどなぁ~ でもなぁ~
こうボヤいたことは、一度や二度ではないはず。(自分だけかな…)
ぼやく理由は、やけど、操作の習熟が大変、ケムリが、ニオイが、、、
まあ色々あります。
『お灸』つまりモグサを使って皮膚に直接燃やし、その温熱刺激を持って治療する方法と認識しているのですが。
デシタル辞書で調べると
漢方医術の一。もぐさをつぼに当たる皮膚の特定の位置に据え、線香で火をつけて燃やし、その熱の刺激で病気に対する治癒力を促進する療法。やいと。
出典:デジタル大辞泉(小学館) 灸(きゅう)の意味
自分の認識は間違っていないようだが、内容の後半
「・・・、その熱の刺激で・・・」つまり大事なのは熱の刺激であってモグサが大事ではない!?
お灸=よもぎは違う。
開業したての時、年配の方から「お灸をして欲しい」と要望があり患家へ出向いた先でのこと
「そのモグサは、(ヨモギと同じような葉っぱの植物)か?」と聞かれたことがあり「これはヨモギから出来たモグサですよ」と言って軽い言い合いになったことがある。
戦時中のことで物資不足で今のように当たり前にある物がなかった時代の話。
体の不調は自分で治せるものは治していた時代の話。
この時はなんにも思わないでヘーと聞いていたが、今思えば別にモグサでなくても良いんだーと思えてきている。(ちゃんと聞いていれば代替ヨモギがなんだったのか思い出せたかもしれない。)
モグサを使わないお灸
なんにも考えないで「お灸=ヨモギモグサ」だと思っていたが、よく考えたら『灸』の文字を使った方法がある。
- 線香灸
- 火の点いた線香を皮膚に近づけて熱刺激を与える方法
タバコ灸と言ってタバコを近づけて刺激すると聞いたこともあるがそれは治療なのか?
自分がしている方法として、銀粒の上から線香でチョンチョン、温熱刺激をしている。
- 火の点いた線香を皮膚に近づけて熱刺激を与える方法
- 電子温灸器
- 電気の力で電熱でもって熱刺激を与える方法、中にはビームを使って皮膚浸透を狙ったものもある。(チュウオー製:一灸)
お灸という言葉を特定部位(つぼ)に熱刺激をする事とするなら、温熱器具はみんなやり方次第でお灸になるかもしれない。乱暴かな
なぜ、ヨモギモグサを使うのか
勝手な想像ではあるが、ヨモギでモグサを作る理由としては、どこでも簡単に手に入り、乾燥させるだけで簡単に作ることが出来る。
使う側の理由としても、昔から使われていて同じ使い方をする限り、使いやすく手に入れやすいから
(ちがうわー!と怒られるかもしれないけど)使う理由はこれだけだと思う。
ヨモギは多年草で、とにかく入手がしやすい。
ヨモギからモグサは点灸に使うようなきれいなモグサを作るのは難しいが、直接皮膚で燃やさない温灸モグサであれば葉っぱを乾燥させて手で揉むだけで簡単に出来る。
燃えた時に燃え上がらないという特徴もある。
知らぬ間に燃えていたということもあるので、火の管理はしっかりしたい。
モグサは、最初とても使いにくい部類の道具ではある。
しかし、一度使えるようになってしまえば刺激量は自由自在。自転車に乗るような感じ。
これからは、、、
これから先、火を使える場所が減っていけば、電子温灸器なんかのケムリのでない温熱刺激機器が主になると思っている。
電子温灸器の特徴はスイッチひとつ一定温度であることがとても良い。
ただ、電子温灸器は電子温灸器の使い方があるので、そのまま代替品になるとは思っていません。
それでも、更に温熱刺激治療を広げたいと思ったらヨモギのお灸は良い選択ではないか?
と考えながら今日もお灸を据える。
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