棒灸と一般的(鍼灸師の中で)には炙り棒灸がよく知られています。
これを指圧のように圧える使い方をした先生はどのくらいいるでしょうか?
3月27日(日)に灸法臨床研究会の午前講習会で「艾棒」があります。
ご興味が湧いたら東京近郊の先生はチェックお願いします。
誰でも出来る圧し棒灸… むずかしい
圧し棒灸に出会ったのは、短大二回生のときです。
滋賀県の柏原宿で開催されている「柏原 やいと祭」へ参加するための出し物として「圧し棒灸」を知りました。
柏原宿は宿場町で栄え、モグサを商う商店の多い地域でした。
今では一軒のもぐさ商店を残すのみとなっています。
当時使用していた棒灸は、亀屋佐京商店製「ぬくもり」という棒灸です。
これは直径1.5センチほどの棒灸です。
やり方としては、薄めの服の上にタオル、新聞紙を重ねてその上から火の点いた棒灸で圧える。
熱が透り切る前に上げて、手で押さえる。
というやり方です。
これが一見簡単なんですが、実際にやってみると、棒灸の火が消える。熱を透し過ぎて軽いヤケド。新聞紙が燃える。など
まあ、いろいろありました。
太い棒灸は使いやすい
次の出会いは、ネパールで活躍されていた畑先生の考案されたネパール棒灸です。
ネパール棒灸は、その名前の通りネパール現地で生産された棒灸で、現地のお仕事づくりの側面もある商品です。
ネパール棒灸は先に使っていたぬくもり棒灸よりも太い2.5センチ
扱い方は同じなのですが、新聞は必要なくなり、タオルのみで、熱量が大きいので棒灸で強く押さえる必要はなく、透った熱を手と体重で押し込む感じで使います。
似たものですと、ビワの葉温灸ですね。
あれは、ビワの葉の色なんかを見て熱を透してました。
(実際の施術は見ただけで、習ったことがないので詳しくは知らないです。)
指圧的な技術はいりますが、途中で棒灸が消えることがないし、棒灸が押さえている時にグズグズと崩れる心配もなくて使いやすかったです。
家内製法でたまに火がボロっと落ちることがあるのが玉にキズです、、、(-.-;)
更に太く、煙を少なく
今回講習会で使用する艾棒は、講師の天野聡子先生主導の元。
熱量や扱いやすさなど色々考慮した、太さ3センチの棒灸です。
製造はアイクレイで製造してもらっています。
アイクレイはAmazonで台座灸を売り出している中国メーカーなんですが、しっかりしたこだわりのあるメーカーです。
試作品もいくつか使わせてもらいましたが、使うモグサの種類、詰める量で思ったよりも感じる温度が変わるのに驚きました。
セットには、煙を減らす効果のある竹のサポーター、火消しなどが付属。
ネパール棒灸であったボロっと火種が落ちることへの対策は、製造段階で対策してあり格段に使いやすくなっています。
そんな艾棒(アイボウ)の実技講習会です。
コロナ禍の中で少人数制になっているようですのでご興味のある方はチェックよろしくお願いします。
コロナの治療薬も出てきていますが、最終的には、個人の体力と免疫能力が鍵な気がしています。
お灸も免疫能力を上げる手段の一つとして皆様のお役に立てればと思います。
ではまた会場で
コメント