TT式真空ポンプの分解整備

やいとSTATION

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刺絡をする先生には、必須道具「真空ポンプ」の手動ポンプですね。
今回はこれの分解整備のご紹介をしようと思います。

今、手に入る手動式ポンプは医工製のものです。
残念ながら、プラ製で分解整備は不可です。

TT式手動真空ポンプ

いたたに
いたたに

TT式のポンプは今は販売されていないようですが、金属製で中身が単純なので、もし中古でも見つかれば確保をおすすめしたい道具です。

こちらの記事の内容を参考に、本製品を分解、整備した結果、破損したなど不利益が生じても責任は取れません。
必ず、自己責任の上よろしくお願いします。

また、本製品製造時期によりパーツが違うことも考えられます。
十分ご注意下さい。

使用器具

分解するのに用意する道具はこちら

  • 本体
  • プライヤー・ペンチ(1本で十分ですが、あれば2本)
  • ドライバー(-)
  • ピンセット
  • タコ糸
  • ティッシュ
  • 綿棒
  • グリス(今回はミンクオイル)

プライヤー・ペンチは、傷を入れないようにゴムや布をかませるかこちらがおすすめです。

パーツ役割

TT式ポンプは前後2パーツに分けられます

①のハンドルと本体部分が、エアを抜く革のパッキンが入っています。
ここが悪くなると、ハンドルがスカスカになり、しっかり空気を吸ってくれない感じがします。
出来れば定期的にオイルでケアしておきたい場所です。

②のホースの根元あたり、ここが逆流防止弁になっています。
ここが悪くなると、抜いた空気が保持できず、陰圧にならないです。
分解時には細かいパーツがあるので、無くさないよう十分注意しましょう。

分解 と 整備

ざっくりと邪魔な部分ホースは抜いておきましょう。
まず本体部分から始めていきます。

① 本体部分

(1枚目写真)
上部のギザギザへプライヤー・ペンチでネジを緩めます。
この時、強く掴むと傷が入るのでゴムなどをかませるといいです。
初めてだと結構固く締まっているかもしれません。
一度緩めば手で回せます。

(2枚目写真)
先に付いている茶色いのが、革パッキンです。
ゴミが付かないようにしましょう。
本体の筒は、布などで軽く拭き取り掃除

(3枚目写真)
革パッキンにはオイルを塗布。
パサパサにならないようにしましょう。
今回は、ミンクオイルを使用しています。
革用の物であれば何でも良い気はしますw

あとは、先程の逆に筒へパッキンを突っ込んでネジを締めるだけです。

② 逆流防止弁

(1枚目写真)
今度は、先のギザギザへプライヤー・ペンチでねじを緩めます。
先程と違い、間にゴムパッキンがあります。
逆に締めてしまうとパッキンを破損してしまう恐れがあるので注意しましょう。

(2枚目写真)
外すと、中に真鍮部品があるのでドライバー(-)で外しましょう。(黒い部分がゴムパッキン)

(3枚目写真)
ちょっと見えにくいですが、本体の中にバネと真鍮の玉が入っています。
小さいので取り扱い注意!!

革パッキンのオイルや、吸ったホコリなどが付着する部分でもあるので綿棒、タコ糸(ティッシュで作ったコヨリなど)で掃除してください。
オイルアップは不要ですが、錆止め程度には塗布しても良いかもしれません。

逆流防止弁本体へ「玉」「バネ」「ネジ」の順に収納、本体パーツ①へゴムパッキンを忘れず付けてネジを締めれば完成です。

バネの役割
ここに付いている小さなバネは空気の逆流を防止する玉の位置保持についているものです。
ポンプ使用時、ハンドルを早く引くと、息が詰まる様な症状があれば、このバネが縮みすぎている証拠です。
極端に引き伸ばす必要はないですが、軽く引き伸ばしてやると症状が改善します。

動作確認

ハンドルをゆっくり引いたり早く引いたりして感触を確認してください。
軽く抵抗があって、しっかり空気を吸っていれば整備成功です。

まとめ

最近は修理も出来ないものが増えてちょっと残念だなぁと思っています。
たしかに、使いやすくするため、持ち運びをしやすくするため構造上、分解しにくい物もあります。
分解出来るために起こる不具合が減るのも事実です。
どうやって動いているのか?長持ちさせるためにユーザー整備ができる手段のある製品。
これらが増えると良いなぁと常々思っております。

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